バンコクよ、鎮まれ!

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自分では地元札幌の街より詳しいとまで思っている、心のふる里バンコク。そのバンコクが、今まさに市街戦状態になっている。今年の1月~2月にかけても、スパ旅で彼の地を踏んだばかり(その時は平和だった)。スパ旅のスケジュールが一寸でもズレていたら、大変なことになっていただろうし、考えたらゾッとする。

 

振り返ればこの騒動も2006年に遡る。その頃から親タクシン(当時首相)派と反タクシン派の対立が激化して、同年9月には軍部によるクーデターが起こりタクシン政権が倒れた。その後、何度か政権が入れ替わり、0812月に現アビシット政権が誕生したのだが、以降は断続的に親タクシン派(赤シャツグループ)による反政府デモの攻撃を受けている。

 

だが今回のデモのように長期間に渡り、しかも観光客が多い市内の中心部で血液による過激なパフォーマンスをやったり、結果的に多くの犠牲者を出すような結果になってしまったことは、実に残念でならない。タイにおけるこのような内政混乱は、社会的な対立構造に端を発していて根が深く、事態の収拾や具体的な解決の方法が現在の処、見つからないでいるのだろう。

 

普段、あんなに物静かで優しいタイ人が何故、あれほどまでに過激になるのだろうか?貧しい農村部や倒産した零細企業関連の人たちが中心を成すと言われる赤シャツ隊が、何故あのように長期間、首都バンコクでデモ活動できるのだろうか?その活動資金は一体何処から拠出されているのだろうか?幾ら好きな国...タイのこととはいえ複雑な内政のこと故、余計な口を挟むのは止めよう。しかし...

 

多くの国民から敬愛され市内各所、至る所に掲げられている肖像画...プミポン国王...そう、お国の一大事ともなれば、双方の中に割って立ち「鶴の一声」で、何時も「トンデモ波乱状態」を穏便に、平和的に鎮めて下さった...その国王様の存在が感じられない。お姿はおろか、空気も雰囲気も見えない...感じられないのはどうしたことだろう...淋しい限りである。

 

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