ディザスター映画のプロパガンダを考える

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先日、遅ればせながら昨年劇場公開されたDVD「ノウイング-Knowing」を観賞。上演時は、あまり評判が芳しくなかったのでスルーしていたが、ニコラス・ケイジは私のお気に入りの俳優の一人。映画そのものも、気になってはいたので一応チェックしてみた。

 

映画の解説によると~

「ニコラス・ケイジ主演、「アイ,ロボット」のアレックス・プロヤス監督によるディザスター・サスペンス。マサチューセッツ工科大学の宇宙物理学者ジョンは、息子ケイレブが通う小学校の記念式典で50年前のタイムカプセルから取り出された1枚の紙に綴られた数字の羅列が、過去50年間の災害、事故、事件の発生と犠牲者数、発生する場所の緯度経度を的確に予言していることを突き止める。そして、最後に書かれた数字は人類の存亡に関わるものだった。その紙にはさらに、これから起こる未曾有の大災害も予言されていた......」

 

いわゆる「パニック映画」「ディザスタームービー」と呼ばれるジャンルの映画なのだが最近、ハリウッド映画の傾向は先に封切りになった「2012」のように「地球ホンマもんの最後」を描くテーマの映画が多くなった。以前なら身近な乗り物(飛行機、大型客船)のアクシデント&パニックもの、異常気象(大型台風、大地震)や細菌(兵器)のまん延による人類滅亡の危機...位までだった。人類・地球滅亡的なクライシス映画でも「インディペンデンスディ」や「アルマゲドン」の場合、スーパーヒーローが現れて危機一髪、地球(人類も)は救われたのである。

 

ところが「ノウイング」や「2012」によると、我が宇宙船地球号は悲しいかな壊滅的なダメージを受け、100%救われないのだ(限られた人間は生き残る?)。ハリウッド製作の映画はある種のプロパガンダ(大衆の意識誘導)や予言めいた要素を持っている、と聞いたことがある。上映された数々の(SF)映画やTVシリーズモノ(24Xファイル)などを観ていると、頭から単純に否定もできない...というより、何らかの...深くて複雑な意図(悪意)を感じてしまうのである。

 

「ノウイング」は、地球の終焉を「フォトンベルト」が原因であるとしている。フォトンベルトとは、銀河系内に存在する(プレアデス中心星・アルシオーネを取り巻いている)ドーナツ状の高エネルギーの光子(フォトン)の帯。詳しく説明すると長編になるので、簡単に言えば11000年振りに太陽系が(我が地球も)そのフォトンベルトを通過するらしい(科学的根拠がないとされているが...)。太陽がフォトンベルトの影響を強く受けると、太陽(黒点)活動が活発になり、強烈な熱波と電磁波を放射して太陽系の惑星・地球にも降り注いで地表は焼き尽くされ、磁場も変化して極移動が起きる・・・既に2000年、太陽がベルトの淵に入り込んでいるという説もある。近年の異常気象や頻発する大地震はその影響らしいのだ・・・地球の温暖化の原因はCo2だけじゃない?

 

そして、太陽系がフォトンベルトの中にスッポリ、ハマり込んでしまうのが計算上20121223(完全に通過するのは2000年後)...それが又あの「マヤの暦」の終焉と一致する。映画では地球終焉寸前、プレアデス星人()がキラビヤカな輝くUFOに乗って現れ、選ばれた子供たちが救済される。映画「2012」の場合はもっと酷く、優秀な人間の他はお金やコネで救われることになっていた・・・21世紀のノアの方舟は超現実的?

 

ニューエイジ風に言えば「アセンション」・・・やがて人類は肉体と意識の変貌を遂げ、エネルギー体()は高次元に移行する・・・と信じている私としては、そんなハリウッド映画のサバイバルチック、生き残り風なエンディングが気に入らない。キリスト教、ユダヤ教からくる潜在意識(選民意識~自分たちは選ばれた優秀な民である)が見え見えとも感じる。しかも、救世主(神・宇宙人)はUFOに乗って現れる!?お決まりのピックアップ(空中軽挙)?

 

フォトンベルトが2012年の年末に地球を包み込み、その高次元エネルギーが我々(肉体と魂を持った)純粋土着地球人類に影響を与えるとしたら、肉体やDNAばかりか、我々の潜在意識・宇宙意識や魂のエネルギーレベルに圧倒的な変化をもたらすに違いない。映画の結末だと、宇宙人や神が創ったとされる人間(肉体)種を救済するだけ。それでは三次元的な「人類サバイバルゲーム」の延長に過ぎないのではないだろうか。それでは「魂の解放」にはならない...人類は何のために、幾度もこの地上で転生を繰り返してきたのか...。

 

プレアデス星団.jpg

 

 

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