映画「2012」観てきましてん。そやけど・・・

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久しぶりにシネコンのレイトショーに足を運んだ。普段は、あまり映画館に行く時間がないねんから、注目の映画は何時もレンタルDVD。で、観たのはちと話題の「2012」。感想は・・・ハッキリ言って「ウ~ン」やなぁ。テーマが私風なジャンルやさかい、めっちゃ期待していたんや。どんな風に我が地球のカタストロフィーや人間愛、家族愛を描いているんか楽しみにしていたんやけど、観終えた後は只タダ沈黙。ち~とも感動ないねん。破壊的CGシーンの残像の他に、何も心に残るものがないねんな。

 

地球破局のCG映像は、大スクリーンだけに確かに大迫力モノやったけど、俳優さん一人一人の個性の描き方が軽すぎて、存在感も影もペラペラ薄っペラや。大体、主人公を始め、その元奥さんや子供たち、現夫のストーリー上の存在感がないもんやから、地球破局を迎えての人間ドラマ()を描いてるみたいやけど、リアリティや緊迫感がち~とも伝わってこないんやなぁ。人間たちのパニックの方が印象に残って、その部分(愛、絆)に意識をフォーカスすると、途中でジレったくなって・・・。

 

主人公一家がクライシスから危機一髪の連続で逃げ延びる、な~んてところは、まるで「インディ・ジョーンズ」のワンシーンをホ~フツとさせるやないかい。「マヤの予言」の成就、という人類にとって極めて深刻なテーマの映画なのに、わざとらしく危機一髪シーンを繰り返したのは、監督R・エメリッヒが意図的にエンタメ仕上げにしているんやないか、な~んて敢えて思いたくなってんねん・・・。

 

彼の作品「インディペンデンス・ディ」でもそうやったけど、アメリカ大統領に媚を売りすぎやないか。大統領が「そんなことやりまっか?」てなカッコイイ犠牲的シーンが多すぎまっせ。それにしても米映画は「大統領自らが、勇敢にも国のために身を挺する(死ぬ)」ってのが好きみたいやな。エメリッヒ監督作品では「スターゲイト」が良かっただけに、その後の作品が不発なのは残念に思うとるのよ。

 

それにしても選民意識を感じるなぁ・・・。どんな線引きか知らないけど選ばれた人たちだけが救済されて(ノアの方舟に乗って)、多くの民を見殺し(犠牲)にするって発想は、エゴそのものじゃないかな。そんなシチュエーションで「人間愛」なんてムリあり。助かりゃイイってもんかい?私なら映画の中のチベットのグルと同じ、宇宙の法則に身を委ねたい。

 

ところでアメリカは、21世紀のアララト山は、中国にあるとでも思っているんだろうか?

 

2012-doomsdaycrop.jpg

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