燃える炎の瞳、サムライが忘れかけたイチローの眼光★

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Nagoya夕焼け01.JPG3月7日に14得点だったチームが二日後には0点の完封負け。要するに手も足も出せないまま、完全に封じ込まれたというワケ。日ごろ野球に興味のない人でも、昨夜のWBCの結果を見たら悔しいんじゃないかな。

 

今朝の各スポーツ紙の第一面はどれも、眼光鋭いイチローの表情アップの写真ばかりだった。大タイトルにもなった「腹が立つ!」の、その前に話した「今夜がホームでのWBC最後の試合だったから...」というコメントも意味深だ。4年後のイチローはナイということ?

 

狩猟民族のDNAを持つ欧米民族に比べて元来、農耕民族のDNAを受け継いでいる日本人(アジア民族)の骨格や筋肉(皮下脂肪も含む)は、平均的に見ても明らかに控え目で慎ましい。その体力で真正面から、しかも玉砕覚悟の体力勝負でファイトやバトルをしたもんなら(稀にフロックはあったにせよ)ひとたまりもない。

 

今のアジアの国々がそうであるように、戦後の日本も絶望の淵から奇跡的な急速社会復興を果たしたのも「欧米に追い付け、追い越せ」のスローガンや、貧しさゆえ真の「ハングリー精神」があったからこそ成し得たミラクルだろう。

 

日本は64'に開催された東京オリンピックで、それまでの世界に対するコンプレックスを払拭、50~70年代にかけて飛躍的な高度経済成長を遂げた。その後、日本の多くの民は次第に中産階級意識を持ち始めることになる。そうして、その頃からだ...日本のミラクルを成し遂げた原動力である「(将来に希望を持った)真のハングリー精神」が年を追うごとに消滅していったのは...。

 

大不況、超不景気真っ只中の現代日本ではあるけれど、一般の平均的生活では他の国々に比べて、まだマシな方なのかもしれない...一部の人たちは別にして、多くの日本国民はそう感じているようだ。こんなに落ちて墜ちても、まだお尻に火が付かない。

 

エリートのプロスポーツ選手は、一般の国民レベルからするとケタ違いな報酬を得ている。体力だけが資本の自営業なので稼働年数は少ないかもしれないが、絶対的な蓄財や糧があるハズ。そんな環境にあってなお上昇志向を保ち、真剣勝負に執着し、心のハングリー精神を垣間見るあの「イチローの眼光」はいかにも「サムライ」的で感動的だ。そのスピリットがあったからこそ、メジャー弱小チームであるマリナーズにあって、輝かしい偉業を成し遂げられたのだ。

 

裕福、セレブでありながら「ハングリー」になるためには「メチャ悔しい」とか「腹が立つ!」...のような反骨精神や感性、感情が必要なのである。

 

今の日本人はハングリーな筈なのに、何故か分からないが、何もかも妥協しているように思えてならない。危機的状況である筈なのにそれほど凹んでもいない。ハングリーが長いこと続くと変に慣れて「ま、イイか」と、悲惨な状況でも受け容れてしまう...これはある意味プチ悟りと言えるのかもしれない。が、そのうち「どうでもいいか...」に変異する。そうなると単に落ちぶれた、只の社会から堕ちた、ハングリーな人種になってしまうだけだ。

 

今からだって遅くない。我々だって、星飛雄馬の燃える炎の瞳を彷彿とさせる、イチローの鬼気迫るあの「眼光」の鋭さ、輝きを思い出し、己の瞳にコピペすれば不可能なんて何もない!何だってどんなことだってやれるさ!

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