スープカレー誕生!その4

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MBK1.JPG何処のどなたか分らへんけど「チェックしに来たぁ~」は、看板を掲げている他人のお店に入ってきてイキナリ...いくらなんでもそりゃあナイっしょ!傍若無人とはまさにこの横柄な態度そのものではないか。外には当時名を馳せていた某有名カレー店のロゴが入った車が横付け。露骨過ぎだっつ~のっ!流石に私もカッチ~ンと肝に来た。BS時代までは飲食道に従って間口を広く、90%のお客さまが納得する料理作り、イエスを無理強いする「エブリバディ、カッモーン」のコンセプトだったけど、今はチャウんだぞ。ハナっから文句を言ったり、クレームを付けたりするくらいなら、ムリに来てもらわなくってもかまへん~ヒトコト言わせてもらいますけどねぇ...と、当店の誇大CMを放とうとしたら...

その時店内にいた6,7人の数少ないそれでも毎日のように通ってエネルギーを届けてくれていたお客さま連合が一斉に「マジスパのスープカレーってのはね...」「ここのマスターって人はねぇ...」と大合唱!しかも、こちらがハズかしくなるくらいオーバーな表現でマジスパ賛歌のアカペラを歌ってくれちゃった!言うまでもなくそのご夫婦はカラダを1/2位に縮めて、味チェックどころじゃない早食いの後、脱兎の如く退散。感動したっ!「コレこれコレなんだ!」魂の中で感涙にむせんで叫んだ!こんな温か~いファミリー感、一体感のある宇宙空間を創りたい思うてたんよ~!

「MagicSpice」の看板だけで、一体全体何をやっているんだか分らへん、あたかも新手の宗教を思わせる怪しげな店。しかも「スープカレー」???何処から渡来したのか分らない、世間を惑わす正体不明な料理を出しモノにしている。中古集合アパート一階、ケバケバしくドキツい真っ赤な玄関ドア...そんな店に入場する人は、かなり勇気ある人、人並み外れた好奇心と直感の持ち主、カン違い...ノーマル神経の民なら少しは気になりつつも完ぺキ無視の店。「オウム帰れっ!」って、プラカードで宣伝してもらったこともあったりしてね。

一日ホンマ数人の来客。「この千載一遇のチャンスを逃さへんで!」...私は一人一人のお客さんと座って顔を合わせて話し込んだ。軽くスープカレー講座でプロローグ、アジアの旅物語で右ジャブを打って、摩訶不思議宇宙論。UFOツアー観光案内。超能力マニュアル。コンスピラシー談義。そして本題スパイスの秘密と裏ワザやアングラ・ディープな世界まで、ノッてくると朝4、5時までなんてしょっちゅう。毎日寝不足でカレーを仕込むハメになった。これじゃお客さん同士だって、誰だって家族や友だち感覚になっちゃうよ、自然に。

マジスパ創世期当時の患者(お客)さんといえばドロップアウト気味の大学生、パソコン通信(当時は花盛り)仲間、正体不明の幽霊組合くらいなもんで、彼たちがマジスパを支え育ててくれたも同然。「こうあるべきだよ」「これはこうでなきゃダメ」そんな固定観念、既成概念、キッチリカッキリ方程式なんてもんは一切ない自由発想人ばかり。じゃなきゃこの料理をカレーとは絶対に認めたりしなかっただろうし、私の仕掛けた罠にシンプルにハマることもなかった。よって彼らは「スープカレー」を初めて受け入れたフロンティアスピリットに溢れた種族!&その後現在に至るまで、心広く受け入れてくれた流浪の民族にも幸あれ!

私の話しは(トークも同じ)、ローラーコースター的ではありますが、アッチに飛んだりコッチに迂回したりと軌道が定まらないのが特徴です(人生も同じ)。朝礼やミーティングの時もそう。「アレッ!何のハナシだったっけ?」はしょっちゅう。だから読みにっくい、とか疲れるっ、などの不平不満も多々ございましょうが、当店のカレーと同じくお気に召さない場合は消去の刑に処してくださいまし。引き続きお読みになられる奇特な御方はその処、ご了解の上よろしゅ~おたの申し上げますでござ~る。

《まだまだこの巻5に続くでござる》

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